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老後資金と年金|リタイア後のライフプランを考える

2024年8月6日

Aki

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皆さんは老後生活について、どのようなライフプランをお持ちでしょうか。

老後生活、つまりリタイア後の人生設計では、これまでできなかった趣味に時間を費やしたり、新しい挑戦をしたりすることができます。

ただし、老後生活では収入面での変化が著しいため、思い描いたライフプランを実行するためには、リタイア後に向けた老後資金管理に早い段階から取り組んでおく必要があります。

そこで今回は、リタイア後の老後資金を適切に管理するためのポイントについて、一緒に学んでいきましょう。

この記事で分かること

  1. 老後資金とは何か
  2. 老後資金に必要な金額の目安
  3. 年金の見直しと資金確保の方法

老後資金の重要性と年金制度

まず、老後資金の重要性と年金制度について見ていきましょう。

老後資金は主に、これまで蓄えてきた資産と、これから受け取る年金によって構成されます。

老後資金とは何か

老後資金とは、リタイア後の生活を支えるために必要な資金のことです。

これは、退職後の収入が限られる中で、生活費医療費介護費用などの支出に対応するための資金を指します。

老後資金の具体的な内容には、主に以下の3つが含まれます。

貯蓄・投資資産
現役時代に蓄えた貯蓄や投資から得られる資産を指します。これには銀行預金、株式、債券、不動産などが含まれます。

年金
公的年金(国民年金や厚生年金)や企業年金、個人年金など、退職後に定期的に支給される年金収入を指します。年金は老後の主な収入源となることが一般的です。

その他の収入源
賃貸収入、副業収入、退職金など、その他の収入源も老後資金に含まれる場合があります。

年金制度の基本

年金制度の基本的概要についても理解しておきましょう。

リタイア後の主な収入源は年金制度であることが一般的ですので、どのタイミングで、定期的にどれほど受け取れるかを把握しておくことが大切です。

日本の年金制度は主に、公的年金企業年金個人年金の3つから成り立っています。

年金の受給開始年齢は原則65歳です。60歳から繰り上げ受給することも可能ですが、その場合は年金額が減額されます。

年金額は保険料の納付状況や加入年数、給与などに基づいて計算されるため、具体的な受給額や受給開始時期については、個々の状況や制度の変更に応じて定期的な確認やFPなどの専門家への相談が推奨されます。

Aki
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主に会社員が掛けることのできる年金制度に、確定拠出年金制度があります。
この制度は、年金資金の積み立て節税の2つのメリットがあります。

年金受給額の平均額は?

厚生労働省が発表したデータによると、令和4年度の国民年金の平均受給額は月額56,428円、厚生年金の平均受給額は月額144,982円となっています。

一般的に男性は給与額が高く、勤続年数も長い傾向があるため、厚生年金では男性の受給額が女性よりも月額約6万円程高いことが調査でわかっています。

年金の種類平均月額
国民年金56,428円
厚生年金:男女平均144,982円
厚生年金:男子(65歳以上)167,388円
厚生年金:女子(65歳以上)109,165円
図1:令和4年度の国民年金および厚生年金の受給者平均月額
参照サイト:厚生労働省:令 和 4 年 度 厚 生 年 金 保 険 ・ 国 民 年 金 事 業 の 概 況

老後資金に必要な金額とは

老後資金の必要額を決めるための主要なポイントをおさえておきましょう。

重要なのは、月々の収入や支出のバランスを見直し、将来に必要な資金額を正確に算出することです。

生活費の目安と老後の支出

老後の支出には生活費に加え、医療費や予備資金などの追加的な支出も含まれるため、これらの費用を合計して資金計画を立てることが重要です。

老後の生活費は、主に以下4つの項目で構成されます。

基本生活費
食費、光熱費、通信費、家賃または住宅ローンの返済など。

医療費
定期的な医療チェックや予防接種、突発的な病気や治療にかかる費用。

趣味・娯楽費
旅行や趣味、外食など、生活の質を向上させるための支出。

住居費
住宅の維持管理や修繕、家賃(賃貸の場合)など。

そして、老後の支出には、上記の生活費に加えて、以下の3点も考慮する必要があります。

医療・介護費
加齢に伴う医療や介護の費用が増加する可能性が高いです。医療保険や介護保険に加入し、自己負担額も含めて計画を立てる必要があります。

年金の不足分
年金だけでは生活費が賄えない場合、貯蓄や投資で不足分を補う必要があります。

リフォーム・維持管理費
住居の維持や修繕、リフォームのための費用も考慮する必要があります。

Aki
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生活費とそれ以外の支出が老後資金として必要になります。
これらの支出に備えるためには、早い段階から資産形成に取り組むことが有効な手段です。

Aki
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また、直接的な資産形成には繋がらなくても、資格取得によって将来的にキャリアアップ収入の増加につながることがあります。
下記の記事では、世の中のマイナーな資格についてご紹介しています。

老後に必要な資金のシミュレーション

老後に必要な資金のシミュレーションをしてみましょう。

一般的には、夫婦がリタイア後に必要な資金として、2,000万円から3,000万円が必要とされています。

総務省の統計データによると、夫婦の消費支出は年齢によって異なります。65歳から69歳の場合、月々約27万円、70歳から74歳では月々約26万円、75歳以上では月々約22万円が必要です。また、医療費などの非消費支出として、月々約4万円を別途考慮する必要があります。

生活費(月)年間生活費
65~69歳27万円324万円
70~74歳26万円312万円
75歳以上22万円264万円
図2:老後資金比較表(夫婦のみの世帯)
参照サイト:総務省統計学:2019年全国家計構造調査
家計収支に関する結果

年金の見直しと資金確保の方法

年金について正しい知識を身につけておきましょう。

先ほどの老後資金のシミュレーションで必要な資金の目安は把握できたと思いますが、収入を年金だけで賄うのではなく、その他の収入源も確保しておくことが重要です。

年金の支給額の見直し

年金の支給額の見直しは、物価の変動に対応するためと年金制度の持続可能性を確保するために行われます。通常、年金額は毎年4月に調整されます。

物価の変動に対応するため
年金額は物価に連動して調整される仕組みがあり、物価が上昇すれば年金額も増加します。たとえば、物価が2%上昇した場合、年金額もおおよそ2%増加することがあります。この仕組みは、受給者が実質的に変わらない生活水準を維持できるようにするために導入されています。

年金制度の持続可能性を確保するため
年金制度の財源が不足したり、受給者数が増加したりすることで、年金額の調整が必要になることがあります。たとえば、制度に必要な積立金が不足している場合には、年金額が減少することもあります。この調整は、年金制度の安定性を保つことを目的としています。

参照サイト:日本年金機構

iDeCoや新NISAを活用した資産形成

老後に向けた資産形成には、長期的に安定した資産を作るための方法として、iDeCo(個人型確定拠出年金)や新NISAがあります。

以下に、iDeCoと新NISAの特徴を簡潔にまとめます。

iDeCo(イデコ)は、確定拠出年金法に基づいて運営されている私的年金制度で、老後に向けた資産形成を目指します。自身で決めた額を毎月積み立て、その掛金を運用することで将来の資産を増やしていきます。

iDeCoの主なメリットは以下の3つです。

掛金が全額所得控除の対象になる
積み立てた掛金は全額が所得控除の対象となり、所得税や住民税が軽減されます。

受取時に税制優遇を受けられる
年金形式で受け取る際に、一定額まで税制優遇を受けることができます。

運用益が非課税
積立金を運用して得られる運用益は非課税となります。

一方、新NISAとは、2024年以降に導入された金融庁の新しい投資枠制度です。従来のNISAと異なり、新NISAでは年間投資額の大幅な増加や、非課税保有期間が無期限になるなどの特徴があります。

新NISAの主なメリットは以下の3つです。

投資信託の運用益が非課税
投資から得られる配当金や売却益が非課税となります。

長期資産形成が可能
つみたて投資枠と成長投資枠の両方で、保有期間に上限が設けられていないため、長期での資産形成が可能です。

運用資金をいつでも引き出せる
投資した資金は、必要に応じていつでも引き出すことができます。

Aki
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当然、資産運用にはメリットだけでなく、市場リスクがあります。始める前には、それぞれの仕組みを正しく理解しておくことが重要です。
以下の記事では、iDeCo新NISAについて分かりやすく解説しています。

まとめ

今回の記事のまとめです。

一般的に老後資金とは、生活費、医療費、介護費用など、老後の支出に備えるための資金を指します。具体的な収入源としては、貯蓄・投資資産、年金、その他の収入源の3つが含まれます。

夫婦がリタイア後に必要な資金として、2,000万円から3,000万円が目安とされています。しかし、年金だけでこれらの資金を賄って生活するのは家計に大きな負担をかけるため、リタイア後に向けたライフプランを具体的に計画し、早期から資産形成に取り組むことが重要です。

また、老後に向けた資産形成として、iDeCoや新NISAが有効ですが、それぞれのメリットとデメリットを正しく理解し、適切に活用することが大切です。