学資保険は、将来の子どもの教育資金を準備するために人気の保険ですが、実は、契約者や子どもの加入年齢には制限があることをご存知でしょうか。
そのため、加入時の条件を知らずに申し込むと、加入タイミングによって月々の保険料が異なるなど、予期せぬ問題が生じることがあります。
そこで今回は、学資保険の加入年齢に関するポイントや、契約前に確認すべき重要な項目について詳しく見ていきましょう。
この記事で分かること
- 学資保険に加入できる時期
- 学資保険に加入できる年齢制限
- 学資保険に加入できるベストなタイミング
学資保険に加入できるタイミングとは
学資保険に加入するタイミングには、主に①出生直後、②出生前、③それ以外の3つの選択肢があります。
それぞれのタイミングにメリットとデメリットがあるため、加入時期を選ぶ際には慎重に検討することが大切です。
この章では、①出生直後と②出生前に、加入することのメリットとデメリットについて、詳しく見ていきましょう。
出生直後から加入するメリット
出生直後から学資保険に加入するメリットには、以下の3点が挙げられます。
1. 保険料が安くなる
子どもの年齢が若いほど、保険料は一般的に安く設定されるため、出生直後に加入することで、月々の支払いを抑えられるというメリットがあります。
2. 早期から教育資金を計画的に準備できる
学資保険は、満期時にまとまった教育資金を受け取ることができるため、早い時期から加入することで、計画的に資金を準備することが可能です。
3. 保障が早くから始まる
万が一の事態に備える保障も、加入後すぐに適用されるため、安心したサポートを受けることができます。
下記の図1は、30歳と35歳時点での契約者の月々の保険料を比較したものです。
| 契約者年齢 | 契約時の子供の年齢 | 月々の保険料 |
|---|---|---|
| 30歳 | 0歳 | 15,995円 |
| 35歳 | 5歳 | 24,365円 |
出典：「明治安田生命つみたて学資」シミュレーション
出生直後から加入するデメリット
反対に、出生直後から学資保険に加入するデメリットを以下にまとめてみます。
1. 長期間の支払いが必要
出生直後に加入すると、保険期間が長くなるため、支払う総額が多くなる可能性があります。
2. 途中解約時のリスク
契約初期にかかる費用が解約返戻金に反映されにくいため、途中で解約すると、解約返戻金がこれまで支払った保険料を下回る傾向にあります。
出生前からでも契約できる？
一般的に学資保険は、子どもが生まれてから加入するものですが、一部の保険商品では「出生前加入特則」を利用することで、妊娠中でも契約できる場合があります。
ただし、この特則は、以下の2つの条件を満たす場合にのみ適用されるなど、一定の条件があります。
1. 母子ともに健康で、妊娠の経過に問題がない場合に適用。
2. 出産予定日の約140日前（妊娠6か月目）から加入が可能。
ただし、全ての保険会社がこの特則に対応しているわけではなく、加入条件が異なる場合があるため、事前に詳細を確認しておきましょう。
出生前から加入できる保険
かんぽ生命の学資保険
学資保険は何歳まで加入できる？
次に学資保険で加入できる、年齢制限について見ていきましょう。
冒頭でもお伝えした通り、学資保険には加入できる年齢制限があり、子どもの年齢によって条件が異なるため、この章で詳しく見ていきましょう。
学資保険の加入年齢制限
学資保険の加入年齢制限は一般的に、子どもが6歳または7歳までの間に加入することが求められます。
ただし、一部の保険商品では7歳以上でも加入が可能なものもあります。
また、学資保険に加入する際は、子どもの年齢だけでなく、契約者（保護者）の年齢にも注意が必要です。
これは、契約者の年齢は20歳以上～65歳未満に制限され、年齢が高くなると保険料が高くなる傾向があるためです。
保険に関する相談ができるサイト
・リクルートが運営する保険チャンネル
年齢制限を超えた場合の代替手段とは？
もし、学資保険の加入年齢制限を超えてしまった場合でも、教育資金を準備するための代替手段として、貯蓄型保険の活用があります。
貯蓄型保険は、保険としての保障機能に加え、将来的に一定の金額を受け取ることができる保険商品です。
主に死亡保障や疾病保障などの保障に加え、満期時や特定の条件を満たした際に積み立てた資金を受け取れるのが特徴です。
貯蓄型保険には、学資保険のほかに、定期保険、終身保険、養老保険、貯蓄型の医療保険などがあります。
貯蓄型保険に関する詳細は、以下のコラム等をご参照ください。
貯蓄型保険に関するコラム
・定期保険でしっかり備える！生命保険の選び方とポイント
・養老保険の契約時に確認しておくべき注意事項
学資保険に加入するベストなタイミングとは？
では最後に、学資保険に加入するベストなタイミングについて見ていきましょう。
この章では、子どもの成長に合わせた加入時期と、それぞれのタイミングにおけるメリット・デメリットを詳しく見ていきます。
子供の年齢に応じた加入時期
子どもの成長に応じた学資保険の加入時期は、以下の4パターンに区分することができます。
1.出生直後（0歳）
メリット
・保険料が安く、早期から教育資金を準備できる。
・保障が早くから適用され、多様なプランを選択可能。
注意点
・将来の教育資金の見通しを考慮する必要がある。
2. 幼児期（1〜5歳）
メリット
・成長に伴い教育資金の見通しが立てやすい。
・比較的安い保険料で加入しやすい。
注意点
・6歳や7歳で加入上限が迫るため、早めの検討が必要。
3. 就学前（6〜7歳）
メリット
・小学校入学前に計画を立てやすく、早期の資金準備が可能。
注意点
・加入年齢制限があるため、早めの加入検討が推奨される。
4. 小学校入学以降（8歳以上）
メリット
学校生活に慣れ、具体的な教育費用の見込みが立てやすい。
注意点
加入年齢制限により、利用できるプランが限られるため、早めに検討することが重要。
家庭のライフプランにおけるタイミング
家庭の経済状況に合わせて、加入のタイミングを考えることも大切です。
収入や支出が変動する状況、例えば転職や新たな家族の誕生などがあった場合には、余裕のある時期に加入を検討することで、無理なく保険に加入することが可能になります。
そのため、家庭のライフプランにおける学資保険の加入タイミングは、主に次の2つの観点から考える必要があります。
まず、子どもが誕生した直後から学資保険に加入すると、保険料が安く設定されることが多く、長期間にわたり教育資金を積み立てることができます。
次に、子どもが幼児期に入ると、成長に伴い必要な教育資金の見通しが立てやすくなるため、より具体的な資金計画を立てやすくなります。
保険は定期的に見直すことで、ライフステージの変化に対応できるようになります！
保険の見直しができるオンラインサービス
・リクルートが運営する保険チャンネル
まとめ
今回の記事のまとめです。
出生直後に学資保険に加入するメリットには、保険料が安くなること、早期から教育資金を計画的に準備できること、また保障が早くから始まることが挙げられます。
一方、デメリットとしては、長期間にわたる支払いが必要になることや、途中解約時に受け取ることができる金額が減少するリスクが存在します。
そのため、学資保険を検討する際には、子どもの年齢や家庭のライフプランを踏まえて考慮することが大切です。