「FP資格は聞いたことあるけど、AFP資格ってどんなもの?」
ファイナンシャルプランナーとしてのキャリアを考える際、AFP資格は重要なステップの一つです。
AFPは、個人の資産管理やライフプランニングに関する専門的な知識を証明する資格であり、クライアントに質の高いアドバイスを提供するために役立ちます。
本記事では、AFP資格の基本的な概要に加え、AFP試験に合格することのメリットやFP技能士との違いについて詳しく解説していきます。
この記事で分かること
- AFP資格の定義と概要
- FP技能士との違い
- AFP試験合格者にしかできないこと
そもそもAFP資格とは?
まず最初に、AFP資格資格とはどのような資格なのかを見ていきましょう。
FPはファイナンシャルプランナーの略称ですが、
AFPは「アフィリエイテッドファイナンシャルプランナー」の略称です。
AFP資格の定義と概要
AFP資格は、日本ファイナンシャル・プランナー協会(日本FP協会)によって認定される民間資格であり、FP2級以上の資格を持つファイナンシャルプランナーに必要な専門的な知識と技術を証明するものです。
AFP資格の概要を以下にまとめてみます。
取得条件
AFP資格を取得するためには、FP2級技能士試験に合格し、さらに日本FP協会が定めるAFP認定研修を修了する必要があります。
認定機関
AFP資格は、日本FP協会によって認定されており、業界内での信頼性が高い資格です。
資格の種類
AFP資格は認定資格であり、定期的に更新が必要です。具体的には、2年ごとに所定の単位を取得する継続教育の義務があります。
主な業務内容
AFP資格保有者は、ライフプランニング、資産形成、リタイアメントプランニング、相続対策など、個人の資産管理に関する幅広い業務を行います。具体的には、顧客のライフプラン表に基づいた資産運用や税金対策のアドバイスを提供します。
国際的な位置づけ
AFP資格は、CFP(サーティファイドファイナンシャルプランナー)資格へのステップとして位置づけられており、国際的な認知度もあります。AFP資格を取得することで、CFP資格取得に向けた基礎的な知識が得られます。
資格取得の条件
AFP資格を取得するためには、以下の4つのステップを踏む必要があります。
①FP2級技能士試験に合格
AFP資格を取得するための条件に、FP2級技能士試験に合格する必要があります。
➁AFP認定研修の修了
FP2級に合格後、日本FP協会が提供するAFP認定研修を修了する必要があります。(FP2級試験受験前にも受講可能です)
③申請手続き
AFP認定研修を修了後、日本FP協会に対してAFP資格の取得を申請します。
④継続教育の受講
AFP資格を維持するために、2年ごとの定期的な継続教育を受講し、所定の単位を取得しなければなりません。
➁のAFP認定研修を修了するためには、指定試験に合格するなど、一定の要件を満たす必要があります。
AFP認定者になるには | 日本FP協会 (jafp.or.jp)
FP技能士との違い
次に、AFP資格とFP資格の違いについて見ていきます。
FP2級以上がAFP資格を取得する際の条件とすでにお伝えしましたが、認定機関など二つの資格の違いも抑えておきましょう。
業務範囲と活用できる場面の比較
以下に、AFP資格とFP技能士の違いを表形式でまとめました。
項目 | AFP資格 | FP資格(FP技能士資格) |
---|---|---|
認定機関 | 日本FP協会 | 日本FP協会 |
資格の種類 | 認定資格(更新が必要) | 国家資格(更新不要) |
取得条件 | FP2級技能士合格 + AFP認定研修修了 | 各級の試験に合格することで取得可能 |
継続教育の義務 | あり(2年ごとに所定の単位を取得) | なし |
主な業務内容 | ライフプランニング、資産形成の支援 | 資産設計、運用、リスク管理など |
国際的な位置づけ | CFPへのステップとして国際的認知度あり | 国内資格、国際的な認知度は限定的 |
AFP合格者にしかできないこと
AFP合格者にしかできないこととは、一体何でしょうか?
2級までのFP資格者とは異なる大きなスキルの一つとして、ライフプラン表の作成が挙げられます。
ライフプランニングにおけるAFPの強み
AFPは、クライアントとの詳細なヒアリングを通じてライフイベントや将来の目標を把握し、その情報をもとに収入や支出のシミュレーションを行います。
ライフプラン表には、さまざまなライフイベントを考慮し、急な出費やリスク管理を組み込むことで、具体的な数字で将来を視覚化することができます。
これにより、AFPはクライアントが直面する問題や課題を明確に提示し、適切な意思決定をサポートします。
ライフイベント表とは、個人や家庭のライフステージにおける重要な出来事や変化を視覚的に整理した表です。
キャッシュフロー表と併用することで、将来のライフイベントに伴う収入や支出の変化を把握しやすくなります。
AFP資格が必要とされる職種や業務
AFP資格が業務に必要となる職種には、以下のようなものがあります。
ファイナンシャルプランナー
クライアントのライフプランに基づいて資産管理や投資戦略の提案を行います。
保険営業
保険商品を提供し、顧客のニーズに合ったプランを提案するためにライフプランニングの知識が役立ちます。
銀行・証券会社のアドバイザー
銀行や証券会社で顧客に対し、資産運用や投資に関するアドバイスを行います。
住宅ローンアドバイザー
住宅購入を考えるクライアントに対し、最適な住宅ローンの提案や返済計画の策定を支援します。
相続・資産継承コンサルタント
相続対策や資産継承に関するアドバイスを行う際に、AFP資格が役立ちます。
AFP資格を取得するメリット
最後に、AFP資格を取得するメリットについて考えてみたいと思います。
AFP資格を取得することで、保険会社や不動産会社での活躍の場が広がり、より効果的なサービスを提供するための基盤を築くことができます。
CFP資格取得へのステップアップ
AFP資格を取得することは、CFP(サーティファイド・ファイナンシャル・プランナー)資格への重要なステップアップとなります。
CFP資格は、AFPの上級資格であり、ファイナンシャルプランナー資格の中でも最高ランクとされています。また、CFP資格は国際資格として世界的に認知されているため、金融業界やクライアントから高い信頼度を得ることができます。
CFP資格を取得することで、より広範な専門知識やスキルを身につけ、職業選択の幅を広げることができます。
資産運用や保険アドバイスの専門性向上
AFP資格を取得することは、資産運用や保険アドバイスの専門性向上に大きく寄与します。
AFP資格では、金融商品、投資戦略、リスク管理に関する幅広い知識を学ぶことができるため、クライアントのニーズに応じた資産運用の提案や、保険の仕組み、種類、適切な保険プランの選択方法について、より的確なサポートを提供できるようになります。
さらに、AFP資格を持つことで金融や保険業界における信頼性が向上し、顧客との信頼関係を築きやすくなります。
クライアントは専門知識を持つアドバイザーからのアドバイスを求めるため、AFP資格を保有することは業務の拡大だけでなく、自身の信頼の証明にも貢献します。
まとめ
今回の記事のまとめです。
AFP資格は、日本FP協会が認定する民間資格で、FP2級以上のファイナンシャルプランナーに必要な専門知識と技術を証明するものです。
資格を取得するには、FP2級技能士試験に合格し、AFP認定研修を修了することが求められます。
AFP資格を持つことで、ライフプラン表の作成が可能となり、保険会社や不動産会社での活躍の場が広がり、より効果的なサービスを提供できる基盤が築けます。