「そもそもインデックス投資とは？」
インデックス投資とは、株式や債券などの市場全体の動きに連動する投資方法を指します。
この方法では、個別の銘柄を選んだり、売買のタイミングを図る必要がなく、市場全体の成長をそのまま取り込めるのが特徴です。
そのため、初心者でも始めやすく、低コストで運用できることから、多くの投資家に支持されています。
この記事では、インデックス投資の基本的な仕組みや魅力をはじめ、具体的な始め方や注意点について詳しく解説していきます。
この記事で分かること
- インデックス投資の基礎知識
- インデックス投資のメリット・デメリット
- インデックス投資で資産を増やすためのポイント
インデックス投資とは？
投資初心者の方が資産運用を始めると、「インデックス」という言葉をよく耳にすることがあるでしょう。
この言葉は、市場全体の成長を反映する投資方法を指し、広範囲な市場に分散して投資することが特徴です。
まずは、このインデックス投資の概要について一緒に学んでいきましょう。
インデックス投資の基本概念
インデックス投資とは、株式や債券などの市場全体や特定の市場セクターを代表するインデックス（指数）を目標にして、投資を行う方法です。
具体的には、S&P 500（アメリカの主要企業500社を対象にしたインデックス）や日経平均（日本の株式市場を代表する225社を対象にしたインデックス）など、特定の指標に連動するように投資信託やETF（上場投資信託）を購入する形です。
引用：七十七銀行『インデックス投資とは？』
インデックス投資の基礎知識
インデックス投資の特徴には、以下の3点が挙げられます。
①低コスト
インデックス投資は、アクティブ運用（ファンドマネージャーが個別銘柄を選定する方式）に比べて、管理費用（信託報酬）が低く抑えられることが多いです。
➁分散投資
インデックス投資では、複数の銘柄に分散して投資することになるため、個別銘柄のリスクを抑えることができます。例えば、S&P 500に投資する場合、500社の株に分散して投資することになります。
③市場平均を狙う
インデックス投資は、市場全体の成長に乗ることを目指します。個別銘柄の選定に頼らず、指標が上昇すれば、投資信託やETFもその恩恵を受けることができます。
投資信託の一種として、J-REIT（不動産投資信託）があります。
アクティブ運用との違い
アクティブ運用は、ファンドマネージャーが市場の動向を分析し、個別銘柄やタイミングを積極的に選んで運用を行う手法です。この運用方法の主な目的は、市場平均を上回るリターンを得ることです。
具体的には、ファンドマネージャーが企業の業績や市場のトレンドを分析し、投資対象の銘柄を選定してポートフォリオを構築します。
アクティブ運用の特徴としては、まず高コストが挙げられます。専門のファンドマネージャーが運用を行うため、運用管理費や手数料が高くなることが一般的です。
また、市場の動きに積極的に対応するため、リスクも高くなることがあります。
インデックス投資のメリット
次に、インデックス投資のメリットについて見ていきます。
インデックス投資がなぜ魅力的なのか、いくつかのポイントに分けて解説していきます。
コストが低い
インデックス投資は、アクティブ運用に比べて運用管理費が低く抑えられるのが特徴です。
アクティブ運用では、ファンドマネージャーが個別銘柄を選定するため、その分の費用がかかります。
一方、インデックス投資は市場全体や特定の指数に連動するため、手数料が比較的安価で済みます。
分散投資によるリスク低減
インデックス投資は、複数の銘柄に分散して投資することが多いため、個別銘柄のリスクを分散できます。
例えば、S&P 500に投資する場合、500社の株に分散することになり、1社の株価の変動が全体に与える影響を抑えやすくなります。
市場平均に連動したリターン
インデックス投資は、市場全体や特定のセクターの平均的なリターンを目指します。
例えば、日経平均やS&P 500などのインデックスに連動するため、市場全体の成長に乗ることができ、特定の銘柄選定に頼らず安定的な成長を目指せます。
時間と手間の節約
インデックス投資は、市場全体に投資するため、個別銘柄の選定やタイミングを気にする必要がなく、長期的な投資を基本とします。
そのため、頻繁な取引や管理が不要で、投資初心者にも手軽に始めやすい方法と言えます。
インデックス投資のデメリット
インデックス投資のデメリットについても確認しておきましょう。
運用管理費が抑えられ、市場平均に連動したリターンが得られることがメリットですが、その反面、ハイリターンを狙うのは難しいという特徴もあります。
市場平均を上回るリターンは狙えない
インデックス投資は市場全体のパフォーマンスに連動するため、アクティブ運用のように市場平均を上回るリターンを狙うことができません。
もし市場全体が不調な場合、その影響をインデックス投資も受けることになります。
個別銘柄の成長を享受できない
インデックス投資は特定の銘柄を選ばないため、高成長が期待できる企業に投資するチャンスを逃すことがあります。
そのため、個別銘柄の急成長によるリターンを享受するのが難しくなります。
インデックス投資で資産を増やすためのポイント
最後に、インデックス投資で資産を増やすためのポイントを見ていきます。
インデックス投資は、長期的な視点で運用することが一般的であり、その特性を活かすためにはいくつかの重要なポイントがあります。
インデックス投資と新NISA（少額投資非課税制度）について
新NISAを活用したインデックス投資は、税制優遇を受けながら、コストを抑え、分散投資による安定的な成長を目指すことができます。
長期的な視点で運用することで、税金の影響を避け、複利効果を最大限に活用することが可能です。
新NISAを活用する際のポイントは、以下の3点です。
①非課税枠を有効活用する
新NISA枠内でインデックス投資信託を購入することで、運用益に対する税金がかからず、効率的に資産を増やせます。
➁長期的な視点で運用する
インデックス投資は長期的な資産運用を前提としています。短期的な市場の変動に左右されず、長期間の運用を通じて複利効果を享受できます。
③分散投資を行う
インデックス投資信託は複数の銘柄に分散して投資するため、リスクを分散し、市場全体の成長を狙うことができます。
新NISAについては、以下の記事をご参照ください。
SBI証券での口座開設方法についても合わせて解説しています。
まとめ
今回の記事のまとめです。
インデックス投資は、S&P500や日経平均などの代表的な指数に連動した投資方法です。
この投資戦略は、低コストで分散投資を実現できるため、リスクを抑えながら市場全体の成長を享受できます。
個別銘柄を選定する必要がないため、市場全体のパフォーマンスに基づいた安定的なリターンを目指すことができ、長期的な資産形成を目指す方に適した投資方法と言えます。