一般的に30代以降の時間の経過は、20代の頃までとは比較にならないほど速いものです。
そして30代は、自身のキャリア、家庭、個人の成長において、今後のライフプランに変化が伴う重要な時期であるため、20代のうちに行った自己投資が今後のライフプランを大きく形作ります。
経済的な安定、キャリアの向上、心身の健康など、総合的なアプローチで未来を見据え、30代以降の充実した人生を築くためのきっかけを作りましょう。
この記事では、30代における自己投資の重要性とライフプランニングの関係性について解説します。
この記事で分かること
- 30代の自己投資の重要性
- 自己投資の種類
- 自己投資のおすすめ方法
30代に自己投資をすることの重要性
30代に自己投資を行うことで、自身の将来に向けた準備と、より充実感のある人生を築く基盤を構築することができます。
以下に自己投資の持つ大きな役割を4つ挙げてみます。
- 個人の成長と発展
新しいスキルを学び、知識を深めることで、職場でのタスクパフォーマンスが向上し、キャリアの発展が促進されます。 - 経済的な安定の確保
資産の適切な管理や投資先の選択を通じて、財政的な健康を維持し、将来の不確実性に備えることができます。 - 自己満足感と幸福度の向上
自己理解を深めることで、自己満足感や幸福度を高める手助けになります。趣味や興味を追求し、精神的な健康に焦点を当てることは、個人的な充実感につながります。 - 将来への備え
継続的な学びやスキルの向上、そして財務的な計画は、将来の不確実性やライフプランニングの変化に対応するための基盤を築くことができます。
上記４つのように、自己投資はライフプランニングにおいて重要な要素となります。
ライフプランニングについては以下の記事でまとめています。
自己投資のメリットとは
自己投資のメリットにはどのようなことがあるのでしょうか？
自己投資のメリットを以下に4つ挙げてみます。
- プライベートの充実
個人的なスキルアップはプライベートの時間を充実させます。スキルアップが趣味の楽しみを深めることにつながり、それによって充実感が生まれ、日常生活がさらに豊かになります。 - 仕事へのモチベーション向上
スキルアップを仕事で活かすことで、仕事に対するやりがいが増し、自身の給与アップにもつながります。仕事の質の向上が成功体験をもたらし、好循環を生み出します。 - 将来の選択肢拡大
成長とスキルの向上は将来の可能性を広げます。新たなキャリアの選択肢やビジネスチャンスが現れ、将来の展望が豊かになります。 - 時間とお金の有効活用
自己投資は時間やお金を有効に活用する習慣を養います。計画的な行動と資源の使い方を学び、人生をより効果的にコントロールできるようになります。
自己投資は、個人の成長と満足感の向上だけでなく、仕事やプライベートにおいてもポジティブな変化をもたらすことが期待できます。さらに、計画的な取り組みと継続的な努力によって、これらのメリットを最大限に引き出すことが可能となります。
自己投資の種類
自己投資の種類について考えてみましょう。
自己投資の種類には、資金的な側面だけでなく、知識、経験、資格取得、人脈の拡充、健康への投資など、様々な側面にわたります。
では具体的にはどのようなものがあるのでしょうか。一つずつ見ていきましょう。
資産運用
一般的に資産運用とは、個人や組織が持つ資産を最大限に活用し、将来の利益や成長を追求することです。株式投資や債券投資、不動産取引、投資信託などさまざまな手法が含まれます。
資産運用は将来の財政的な安定や目標達成に向けて重要な要素です。
30代は20代と比べて経済的な余裕が増え、将来に向けて資産運用を開始しやすいイミングです。
資産運用を自己投資として行う一番のメリットとして、将来の資産形成が可能になるという点が挙げられます。
資産運用の代表的なものとして、新NISAが挙げられます。
新NISAについては、以下の記事で詳しくまとめています。
知識投資
知識投資とは、自身の成長やキャリアを向上させるために、情報やスキルを獲得することです。
例えば、本を読むことで専門知識や成功の秘訣を学び取り、オンラインコースやウェブセミナーを通じて新しいスキルを身につけることができます。
オンラインフォーラムやコミュニティへの参加は、他の専門家と交流し、実際の経験や知見を共有できる絶好の機会です。さらに、セミナーや業界イベントへの参加によって、専門家が最新の動向や成功事例について語る機会を得られます。
これらのアクティビティを組み合わせて知識投資を進めることで、個人的な成長や専門的なスキルの向上が期待できます。
健康への投資
健康は日常生活や仕事において最も不可欠な要素であり、そのためには適切な自己投資が必要です。
以下に、30代におすすめな健康の自己投資をまとめます。
①食事を大切にする
30代からは食事のバランスを重視することが重要です。生活習慣病の予防や健康維持のために、塩分の摂取を控えたり、脂質の摂り過ぎに注意したりすることが大切です。
➁運動機会を取り入れる
30代になると体力や筋力が減少し始める時期です。適度なランニングやジムでの有酸素運動など、定期的に全身の筋肉を鍛えることで、体力向上や姿勢の改善が期待できます。
③睡眠を大切にする
睡眠は体力や集中力の回復、免疫力の向上につながります。
睡眠不足は健康に悪影響を与えるため、30代における健康の自己投資として、十分な睡眠を心がけることが重要です。
資格取得
資格取得は自己投資の一形態であり、様々なメリットがあります。
以下に、資格取得が自己投資としてもたらすいくつかのメリットを挙げてみます。
①キャリアの向上
資格を取得することで、職場でのスキルや知識が向上し、キャリアの発展が期待できます。特定の分野での専門知識を有することは、仕事での信頼性や他者からの尊重に繋がります。
➁就業機会の拡大
企業は資格取得者に対して、必要なスキルを既に身につけているという信頼を寄せることがあるため、求人市場においても有利に働くことがあります。
③収入の向上
特定の資格を取得することで、タスクの効率化と品質向上が期待でき、それにより自身の市場価値が向上し、それに応じて給与や報酬がアップすることがあります。
ただし、資格取得には一定の時間や努力が必要です。目標を明確にし、自分のキャリアやライフプランに合った資格取得を検討することが重要です。
資格取得としておススメなのははFP技能士です！資産形成、相続、保険リスク管理など、日常生活に不可欠な知識を身につけることができます。そのため、実用性の高い資格と言えます。
出会い
知らない環境に飛び込むことは、積極的な自己投資の手段としておすすめです。環境の変化や新しい人との出会いは、自己を成長させる大きな要素となります。
以下は出会いが持つ様々なメリットです。
新たなスキルや経験の獲得
転職や新しい環境へのチャレンジは、新たなスキルや経験を得る絶好の機会です。異なる業界や職場では、これまでにない課題に取り組むことで自身が成長できます。
趣味や興味の拡大
仕事以外で新しい趣味や興味を見つけることも、自己投資の一環です。未知の領域に飛び込むことで、新しい楽しみや情熱を見つけることができます。
発見と学びの機会
知らない場所に行くことで、新たな発見や学びの機会が広がります。異なる文化や習慣に触れることで、視野が広がり、人間関係も豊かになります。
コミュニケーション力の向上
知らない場所や環境では、新たな人々との交流が期待できます。これにより、コミュニケーション力や人間関係の構築が向上し、人脈も広がります。
知らない場所に行くことは、自身の成長や未来にポジティブな影響を与える可能性があります。新しい挑戦を通じて、自身の可能性を広げる勇気を持つことが大切です。
時間
時間の最大化は自己投資の一環となります。住環境の選択と生活の最適化により、有限な時間を自己のために有効活用することができます。
例えば、仕事や学校に近い住環境を選ぶことで通勤時間を削減し、余暇や自己成長の時間を確保することが可能となります。これにより、日常のストレスを軽減し、充実感を得ることができます。
時間をお金で買うことは、単なる手段ではなく、自分自身や将来への投資として考えることができます。
一日24時間の中で、少しの時間でも自己投資に費やしましょう。例えば、一日1時間でも自分自身に時間を投資することで、年間で365時間を自己の成長のために使うことができます。
自己投資のための資金と時間の確保
自己投資は資金と時間の２つの要素から成り立っています。具体的な資金投資額や時間の確保量は、個々の目標や生活状況によって異なりますが、計画的でリーダブルな取り組みが鍵となります。
そして３０代からの自己投資では、よりこれらの要素を理解し、バランスよく取り組むことが大切です。
自己投資への金額の平均的な投資額
まず、どのような自己投資があるのかを、改めて見ていきましょう。
以下のグラフは、自己投資における種類とその割合を示したものです。
引用資料：株式会社アスマーク「ビジネスの自己投資に関する調査」より
このグラフからは、男女ともに読書、資格取得、外部セミナーなどへの投資が人気であることが明らかです。
次に、参加者たちが月にどのくらいの金額を自己投資に充てているのかにも注目していきます。
引用資料：株式会社アスマーク「ビジネスの自己投資に関する調査より
30代の男女にフォーカスしてみましょう。月平均の自己投資額について、1万円未満の範囲では男性が42.0％、女性が46.0％と、全体の4割以上がこの帯域に該当していることが分かります。次に1～3万円未満の範囲では、男性が23.0％、女性が18.0％と、全体の2割を占めています。
自己投資が０円でも可能であることは前提としていますが、お金を投資することで、より質の高い自己投資が可能となります。
自己投資の注意点
自己投資は、やり方次第で無駄になってしまうこともあるため、注意しなければならないポイントも存在します。
気をつけるべき点を確認しておきましょう。
浪費的自己投資
自己投資と浪費は間違われることがあります。
その後の対価を得られなければ、浪費と見なされることがあります。自己投資という言葉は本来、個人の成長や向上を目指す積極的な行動を指しますが、それが効果的でない場合、または予期せぬ結果に繋がった場合には、浪費的な側面も考えられます。
自身の関心や目標に合わない本や学習教材を購入することなどは、その例として挙げられます。
重要なのは、投資の前に計画を立て、目標を設定し、成果を上げるための具体的な手段を考えることです。これにより、浪費を防ぎつつ自己投資を有益なものにすることが可能となります。
目的が明確ではない自己投資
自己投資する目的を明確化しましょう。
自身の目的が明確になっていないのに、とにかくセミナーに行ってみたり勉強会に行ってみたりすることは、大したインプットにはなりません。
人は目的が明確になるからこそ、成長しますし、具体的な目的がなければ、そのロードマップを描くことができません。
したがって、自己投資を行う前に、自身の目的や目標を明確にし、それに基づいて具体的な行動計画を立てることが重要です。明確な目的がないまま行う自己投資は、効果的でない可能性が高く、時間やリソースの無駄になることがあります。
何に自己投資するべき？
最後に何に自己投資するべきかという点について解説したいと思います。
自己投資の方向性を選ぶことが悩ましい場合、本の読書習慣を始めることがおすすめです。
ジャンルは問いません。例えば漫画や好きな雑誌、写真集でも良いですが、できれば活字がある写真集を選ぶことをお勧めします。
ポイントは、その本を異なる視点で読むことです。漫画を例にとれば、「なぜ？」と疑問を抱きながら読むことが大切です。キャラクターがなぜその行動をとったのか、なぜその感情を抱いたのかを考えることが肝要です。自身の思考を広げることで、新しい視点や考え方を得ることができます。
自己投資は、言い換えれば、自身の資産を増やし、過去の自分にないものを得ることを指します。本を通して考える習慣を身につけることで、自身の成長や新しいアイディアの発見につなげることができます。
①実践してみる
➁継続する
③セルフチェック
この3点をサイクルすることで、自己投資を実践することが可能となります。
まとめ：自己投資はお金と時間の有効活用
自己投資は資金と時間の有効活用を通じて、個人の成長や幸福感を向上させるプロセスです。具体的な投資額や時間の確保量は個人の目標や状況により異なりますが、計画的でリーダブルなアプローチが重要です。
自己投資の一環として、資金の確保には収支の見直しや節約、時間の有効活用には仕事や学業の効率向上と趣味への時間配分が鍵となります。30代からの自己投資では、これらの要素を理解し、バランスよく取り組むことが大切です。
また、自己投資の手段として読書や資格の取得を挙げ、異なる視点から考える習慣を養うことも重要です。これにより、自身の思考の幅を広げ、新たなアイディアや視点、知識を得ることができます。
ただし、明確な目的がないまま行う自己投資は、効果的でない可能性が高く、時間やリソースの無駄になることがあるため、自己投資を行う前に、自身の目的や目標を明確にし、それに基づいて具体的な行動計画を立てることが重要です。
以上が今回の記事のまとめとなります。
少しまとめが長くなりましたが、まずは実行することから始めましょう。
思考は行動を変え、行動は習慣を変え、習慣は結果を変えます。
これは筆者の好きな言葉です。