フリーランスとして活動を本格化させると、多くの悩みに直面することになります。
収入の確保や月々の支払い、社会保険の切り替えなど、対応すべき課題が次々と現れ、時間があっという間に過ぎていくでしょう。
その中でも特に優先して取り組むべきは、やはり収入の確保ではないでしょうか。
フリーランスとして活動を始めたばかりの頃は、実績がまだ十分ではないため、案件がなかなか確保できず、毎月の収入が不安定になりがちです。
そこで今回は、毎月の収入を安定させ、収益を上げるための方法について考えてみたいと思います。
この記事で分かること
- フリーランスの収益実態
- フリーランスの収益を上げる方法
フリーランスの仕組みと収入の実態
まずは、フリーランスの仕組みと収益の実態について見ていきましょう。
フリーランスは会社員と異なり、自分一人で収入を確保する必要があります。
当たり前に聞こえるかもしれませんが、実際に活動を始めると、収益を上げるだけでなく、節税などの知識も身につける必要があります。
下記の記事では、フリーランスが知っておくべき保険制度などについてまとめています。
フリーランスの収入の実態
フリーランスの収益実態を知っておきましょう。皆さんはフリーランスの平均年収はおいくらぐらいだと思いますか?
一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会が発表した調査によると、2023年の年収分布では、最も多いのが「200~400万円未満」で約3割を占めています。次に多いのが「200万円未満」と「400~600万円未満」で、どちらも約2割ずつです。
参考までに、国税庁の『令和3年分 民間給与実態統計調査』によると、正社員の平均年収は508万円、非正社員は198万円となっています。
引用元:一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会「フリーランス白書 2023」
引用元:国税庁:「令和3年分 民間給与実態統計調査」
フリーランスと会社員の収入比較
次に、フリーランスと会社員の収入の比較について見ていきましょう。
具体的にフリーランスは会社員と何が違うのでしょうか?
フリーランスと会社員の収入を比較する際に考慮すべきポイントを以下に4つ挙げます。
①収入の安定性
会社員
定期的な給与が支給されるため、収入が安定しています。昇給やボーナスもあります。
フリーランス
収入は案件によって変動するため、不安定になることがあります。計画的な収入管理が必要です。
➁経費の管理
会社員
経費は企業が負担するため、自己負担が少ないです。
フリーランス
仕事に必要な経費(PC、ソフトウェア、通信費など)を自己負担し、税務申告で控除対象にできます。
③税金と税務処理
会社員
税金の計算や納付は企業が行うため、自分で行う手続きは少ないです。
フリーランス
確定申告を自分で行い、税務処理や節税対策も自分で考える必要があります。
④キャリアの自由度
会社員
企業の方針や規則に従う必要がありますが、昇進や異動などのキャリアパスがあります。
フリーランス
自由な働き方ができる反面、仕事の獲得やスケジュール管理は自己責任です。自分のペースで働ける利点がありますが、仕事の確保に苦労することもあります。
フリーランスは働き方の自由度が高い反面、すべての責任を自分で負う必要があります。
節税や控除についての正しい知識を身につけることで、これらの悩みを軽減することが可能です。
フリーランスの収入をアップさせる方法
フリーランスの収入をアップさせる方法について見ていきましょう。
先ほどもお伝えしたように、活動開始当初は収益が安定しないことが多いため、早い段階からの収益構築が必須です。
案件の選び方と単価の考え方
フリーランスとして案件を選ぶ際や単価を考える際のポイントを以下にまとめてみます。
①自分のスキルと経験に合った案件を選ぶ
自分の得意分野や経験に合った案件を選ぶことで、高品質な仕事を提供しやすくなり、クライアントからの信頼も得やすくなります。
➁自身が熱意を持って取り組める案件を選ぶ
熱意があることで、自然と仕事のクオリティが向上する可能性があります。
③納期と条件の確認
提示された納期が自分のスケジュールに合うかを確認しましょう。収益を上げるためにはある程度の生産性が必要であることを考慮します。
④プロジェクトの規模と難易度を考慮
大規模なプロジェクトや複雑な内容の案件は、一般的に高い単価が設定されるため、高収益につながる可能性があります。
フリーランスの多くの方が案件を確保する際に利用しているのがクラウドソーシングです。
クラウドソーシングを活用することで、自身のキャリアに合わせた案件を確保しやすくなります。
クライアントとの信頼関係を築くコツ
収益を上げるためには、リピート案件の獲得が不可欠です。
リピート案件を得るには、高品質なクオリティーを提供することが基本ですが、ワーカー自身の人柄も重要です。クライアントとの信頼関係がしっかり築かれていれば、次回も同じクライアントから仕事を得やすくなります。
クライアントとの信頼関係を築くための3つのポイントを以下に挙げます。
①コミュニケーションを大切にする
定期的な報告や進捗状況の共有を行い、クライアントに安心感を与えます。迅速かつ丁寧な返信も、信頼関係の構築に大いに役立ちます。
➁納期を厳守する
納期や品質に関する約束を守ることで、クライアントの信頼を得ることができます。遅延や問題が発生した場合には、できるだけ早く報告し、適切な対応を行うことが重要です。
③高品質な制作物・サービスを提供する
仕事に対して真摯な姿勢を持ち、プロフェッショナルな態度で対応します。高品質の成果物を提供し、クライアントの期待に応えることで、信頼を深めることができます。
収益を上げるための方法:資格取得をしてキャリアアップに役立てる
では最後に、フリーランスとして収益を上げる方法をご紹介したいと思います。
フリーランスとして収益を上げるためには、キャリアアップが不可欠です。そのためには、資格取得を積極的に活用しましょう。
フリーランスのスキルが収入に与える影響
フリーランスとして収益を上げるためには、スキルの向上やキャリアの深化が不可欠です。特に、キャリアアップに役立つ資格を取得することは、仕事の幅を広げるとともに、収益の増加にもつながります。
資格を取得することには、いくつかの重要なメリットがあります。まず、資格は自身のスキルや知識を証明するものであり、クライアントに対して信頼感を提供します。これにより、より高単価の案件を受注しやすくなり、収益を上げるための大きな助けとなります
また、資格を持つことで他のフリーランスとの差別化が図れます。特に、認知度が低いマイナーな資格や専門的な資格は、ニッチな分野での競争力を高めることができ、競争の激しい市場で有利な立場を確保することができます。
さらに、資格取得は新しいチャンスの創出にもつながります。資格を得ることで、新たな業務領域に進出できるようになり、収益の拡大を図ることができます。また、特定の資格が要求される案件を獲得する機会も増え、自分のキャリアの幅を広げることができます。
必要なスキルとその習得方法
では、必要なスキルはどこで身につければ良いのでしょうか?
そんな時には、オンライン講座を活用してみるのが良いでしょう。オンライン講座のメリットの一つは、自分のライフスタイルに合わせた学習方法が確立できる点です。
例えば、仕事中の昼休みや通勤電車の移動時間などのすきま時間を使ってスキルアップが図れます。
また、オンライン講座では専門の講師から個別に指導を受けられるため、独学で間違ったスキルを習得したり、理解するのに時間がかかることを防ぐことができます。
どの資格を取得しようか迷っている場合は、マイナー資格に挑戦してみるのも良いかもしれません。マイナー資格は認知度が高くないため、他者と差別化することができます。
マイナーだけどすごい資格については以下の記事でまとめています。
まとめ
今回の記事のまとめです。
フリーランスは働き方が自由ですが、その分、すべての責任を自分で負わなければなりません。節税や控除に関する正しい知識を身につけることで、経済的な不安を軽減できます。
収益を上げるためには、自分に最適な案件を獲得することが必要です。リピート案件を得るためには、クライアントとの良好なコミュニケーションを心がけ、納期を厳守することが重要です。
また、キャリアの構築には資格取得などのスキルアップが役立ちます。資格は自分の専門性を証明し、より高単価の案件を受注する際の信頼性を高めます。