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医療費控除の適応範囲と活用|個人事業主の確定申告

2024年1月25日

Aki

FP資格を取得したことで、知識が人生を豊かにすることの重要性を実感。 ライフプランニングとファイナンシャルプランに関する情報を発信し、多くの人々がより良い未来を築くためのサポートをしていきたいと考える。 個人事業主様相談サイトLittle Space1を運営。 ご相談可能コンテンツ:FP相談、WEBページ制作、WEBライティング、SEOコンサルティングetc >>>詳しくはこちら<<<

2月に入ると確定申告の準備を始める時期ですね!

慌ただしくなるこの季節ですが、意外と知られていないのが、確定申告の基礎知識です。

多くのサラリーマンにとって、確定申告の知識を持っていなくても日常生活に支障はほとんどありません。しかし、フリーランスや個人事業主の場合、確定申告の知識は特に重要です。正しい知識を持つことで、節税につなげることができます。

今回はその中でも、医療費控除に焦点を当て、確定申告での個人事業主の節税メリットを解説したいと思います。

この記事で分かること

  1. 確定申告の基礎知識
  2. 個人事業主が確定申告を通じて得られる節税メリット
  3. 医療費控除の適応範囲と活用
Aki
Aki

個人の確定申告期間は2月16日~3月15日まで

還付申告は2月15日以前でもできます!

確定申告の基礎知識

まずは確定申告についておさらいをしておきましょう。個人事業主の方々にはなじみがあるワードかもしれませんが、会社員の場合は言葉は知っていても、会社が代行で行ってくれるため、詳細を把握していない方も多いケースがあります。

そもそも確定申告とは?

一般的に確定申告とは、1年間の所得に対する税金を算出し、納税する申告手続きのことを意味します。

以下に、確定申告の基礎知識を簡潔にまとめてみます。

確定申告の対象者
・自営業者や個人事業主
給与所得者で年間給与所得2,000万円を超える人
給与所得者で副業の雑所得が年間20万円を超える人(不動産所得や株式投資など)
・公的年金収入が一定額を超える人
・特定の控除を受ける権利がある人(例:医療費控除、住宅ローン減税など)

申告期限
・原則、対象となる年の翌年2月16日~3月15日まで(期限を過ぎると遅延損害金が発生する可能性がある)

必要な書類と情報
・所得証明書
・経費の明細書
・預貯金の通帳
・住民税の課税証明書etc

申告方法
電子申告や紙の申告書を用いて行う。電子申告のe-Taxを利用することで、従来の紙の申告書よりも手続きが簡便になり、オンラインでの入力や自動的なエラーチェックにより、正確かつ効率的な確定申告が可能。

様々な控除の活用
医療費控除や住宅ローン控除を活用することで、税額を軽減することが可能。また還付金を受け取れる可能性がある。

年末調整との違い
年末調整は会社が従業員に代わり所得税の申告と納税を行う。通常、従業員には確定申告の必要がないが、特定の条件を満たす場合や、控除を受けるために確定申告が必要な場合がある。

出典:国税庁「確定申告が必要な方」

確定申告の必要性

確定申告は、所得税や法人税などの税金を納付する際に、自らが得た所得法人が得た利益などを正確に申告する義務があります。

では、なぜ確定申告が必要なのでしょうか?

その主な理由として以下の4つが挙げられます。

  1. 法律に基づく義務
    確定申告は法律によって義務付けられています。税法に基づいて所得や利益を適正に申告し、その結果に応じて税金を納めることが求められています。
  2. 公平な課税
    確定申告によって、各個人や法人は自らの収入や利益を正確に申告することで、公平かつ均等な課税が実現されます。これにより、税金が公平に分担され、社会的な秩序が維持されます。
  3. 社会的な信頼
    正確な確定申告は社会的な信頼を築くために重要です。公正な納税行動が社会全体で守られることで、税制の信頼性が向上し、経済の発展に寄与します。
  4. 適切な社会インフラの維持
    納められた税金は、教育、医療、インフラ整備など社会全体の公共サービスの提供に利用されます。確定申告によって正確に税金が納められることで、これらの社会的なニーズに適切に応えることが可能となります。
Aki
Aki

確定申告は社会的な秩序を維持し、公平な税制を構築するための不可欠な手続きというわけですね!

確定申告の個人と法人の違い

確定申告は個人と法人において異なる特徴があります。

確定申告における個人と法人の違いについて、以下に簡潔にまとめます。

個人の場合

1. 所得税の申告と納付
原則、個人は年度末に自身の所得を申告し、所得税を計算して納付する。
給与所得者や源泉徴収のある所得者でも、確定申告が必要な場合がある。

2. 所得税の控除
医療費控除や住宅ローン控除など、確定申告を行うことで様々な控除を活用できる。

3. 住民税の納付
原則、住所地の市町村に対しての納税義務がある。

4. 申告期限
原則、毎年2月16日から3月15日。

法人の場合

1. 法人税の申告と納付
法人は事業年度末に決算を行い、その結果に基づいて法人税の申告書類を作成し、納税する。

2. 納税の種類
法人税、法人住民税、法人事業税、消費税の4つが対象。

3. 住民税の納付
法人が所在している自治体(市町村)に対しての納税義務がある。

4. 申告期限
原則、決算日から2か月後以内。

以上が、個人と法人の確定申告の主な違いです。個人の確定申告は、個人が自らの所得や支出を報告し、税金を納めるのに対し、法人の確定申告は、法人がその年の収入や支出、利益などを申告し、法人税を納めます。

個人の場合は、給与所得や事業所得、不動産所得などの個人の収入が対象ですが、法人の場合は、会社の営業活動による収入が対象となります。そのため、それぞれの事業形態や所得状況に応じて、適切な手続きが求められます。

Aki
Aki

個人がフリーランスで収入を得る場合、経常費用には業務にかかる経費が含まれます。考え方としては、その収入を得るために費やした費用とすると理解しやすいですね!

個人事業主の確定申告方法

個人事業主の確定申告方法は、納税申告制度が原則となります。納税申告制度とは、納税者が自分で申告書を作成し、税務署に提出する制度です。

納税申告制度とは?

納税申告制度とは、一般的には個人や個人事業主が税金を申告し、自身で納税するための制度です。

個人事業主の納税申告制度では、事業から得た所得や事業に関わる経費を申告し、所得税と住民税が課税されます。源泉徴収は行われず、事業主は年次で確定申告を行い、必要に応じて経費を差し引いた利益に対して税金を計算・納付します。そのため、事業に関わる経理の正確な管理が重要となります。

申告納税制度を利用し、納税額を抑える可能性がある制度

申告納税制度を利用し、税額を抑えられる可能性がある制度を3つご紹介します。

青色申告特別控除
フリーランスや個人事業主、また不動産所得のある人が対象となります。
一定の条件(記帳や申請書の提出)を満たすことで、(事業から得た所得-青色申告控除額65万円)×税率の控除を受けられます。


ふるさと納税(税額控除)
一定の地域や生まれ故郷を支援するために、各自治体に寄付できる制度です。
この寄付額が2,000円を超えると、所得税の還付と住民税の控除を受けられます。
地方自治体の活性化や地域振興を支援するための制度として、また寄付者にとっては、税金の控除や地域貢献の機会となるメリットもあります。


医療費控除(所得控除)
医療費控除は、自身や扶養家族の医療費を一定額以上支払った場合に、その支払った金額を所得から差し引くことができる制度です。
具体的には、医療費の支払額から一定の限度額を差し引いた金額が、所得に対する控除額となります。

悩みを抱えるTさん
悩みを抱えるTさん

でも、医療費控除は対象になるものと、ならないものがあった気が…

Aki
Aki

確かに、医療費控除は対象となるものとならないものがあります。次の章では、医療費控除について詳しく見ていきたいと思います。

医療費控除で対称になるもの

医療費控除は、年間の医療費が一定額超えると控除を受けられます。

例えば、総所得金額が200万円以上の場合、年間の医療費が10万円を超えると控除を受けられます。
一方、所得が200万円以下の場合は、10万円ではなく総所得から5%を控除額とします。

しかし、医療費控除には対象になるものとならないものがあります。

医療費控除の対象になるもの

・診療費、治療費、入院費
・医薬品(医師の処方箋のもと)
・治療に必要な医療器具の費用
・通院のための交通費
・歯の治療費
・介護保険制度に基づく施設サービス費・居宅サービス費(※介護保険料控除との条件あり)

医療費控除の対象とならないもの

・健康診断、人間ドック(結果を元に医師からの診断や治療が行われる場合は除く)
・予防注射
・ビタミン剤、漢方薬
・自家用車での通院(ガソリン代など)

医療費控除の対象となる費用や条件は複雑であり、明確に理解するのが難しい場合があります。

そのため、医療費控除の適用対象かどうかは、税理士ファイナンシャルプランナー(FP)などの専門家に相談するのも、一つの手段です。

まとめ:医療費控除の適応範囲と活用

今回の記事のまとめです。

確定申告とは、1年間の所得に対する税金を算出し、納税する申告手続きのことを意味します。

個人事業主の確定申告は、納税申告制度に基づき、自ら申告書を作成し税務署に提出します。所得税と住民税が課税され、経費の計上や医療費控除などを活用することで節税メリットが得られます。

申告納税制度を利用し、税額を抑える可能性がある制度として青色申告特別控除、ふるさと納税(税額控除)、医療費控除(所得控除)などがある。

医療費控除には対象になるものとならないものがあるため、注意が必要。

医療費控除の対象になるもの

・診療費、治療費、入院費
・医薬品(医師の処方箋のもと)
・治療に必要な医療器具の費用
・通院のための交通費
・歯の治療費
・介護保険制度に基づく施設サービス費・居宅サービス費(※介護保険料控除との条件あり)

医療費控除の対象とならないもの

・健康診断、人間ドック(結果を元に医師からの診断や治療が行われる場合は除く)
・予防注射
・ビタミン剤、漢方薬
・自家用車での通院(ガソリン代など)

医療費控除の対象となる費用や条件は複雑であり、明確に理解するのが難しい場合があるため、税理士やファイナンシャルプランナー(FP)などの専門家に相談するのも、一つの手段となる。

以上が今回の記事のまとめとなります。

※この記事を作成するにあたり、以下を参照サイトとしています。

参照サイト:国税庁